新たな出版のカタチを目指して

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 出版事業を開始した2016年も残りわずかとなりました。私自身も2015年の末からこれまでに十数冊の電子書籍並びに紙本を書いてきましたが、初めて電子書籍を書いたのは今から10年ほど前になります。

ただ、その頃は出版社などがルールを定めている編集の基本や校正・校閲のルールなどに関して全く無知でした。

 しかし出版社となった以上、基本を踏まえた上で独自のルールを組み立てなければならないとこの一年は勉強と試行錯誤の連続でした。ただ、そんな中にあっても新しい出版物の活用方法を利用していただくためには、既存の商業出版などで用いられている編集や校正・校閲のルールはどこか違うと違和感を抱き続けた一年でもありました。

今回は、新企画のリリースを控えて、この新しい出版のカタチを私流に残しておきたいと思います。

新しい出版のカタチとは

 新しい出版のカタチとは、出版物を営業ツールとして既存ビジネスの集客力や販促力を高めるためのツールとしてご利用いただく、出版形態です。既存の商業出版でも「出版を通じて売り上げが伸びた」などの事例などがインターネット上で多々見つけることができますが、この裏側(真相)を知るためには、「出版エージェント」なる人々の話や事例に耳を傾ける必要があります

よくよく調べてみれば、そのビジネスを上向かせた商業出版事例と呼べるものは、実際に出版エージェントを通じて出版された書物の中でも限られた極一部の事例でしかないことがわかります。拙著『出版したいと思った人が、はじめに読む報告書』にも掲載していますが、2,000冊以上をプロデュースした出版コンサルタントの手腕をもってしても重版率は50%とご本人が告白しています。

言うまでもなく、この出版コンサルタントに商業出版のサポートを依頼するためには数十万円のコンサルフィーが必要となり、晴れて商業出版を実現できたとしても、初刷り(3,000〜5,000部程度)が完売されて重版がかかって得られる印税は、この費用を相殺できる程度。そこから読者が顧客とならなければ、本業に影響を与えられるわけもない。

私も数冊ほどこれらの出版エージェントの手によって日の目を見た書籍を拝読させていただいていますが、直接オファー型の商業出版(出版社からのオファーを得て出版される書物)書物と編集や校正・校閲方法に違いは感じられませんでした。

そこから私が何を感じたのかと言うと、結局、出版物が本業に影響を与える否かは著者次第だと言うことです。売り上げ部数などは関係なく、著者の力量次第だと言うこと。ただ、著者の実力で本業に好影響を与えるのは稀なケースで、もっとも多いのは重版する出版を連続させることで、直接オファー型の商業出版を実現した後、何冊もの出版を経て次第に本業への影響を及ぼしていくケースです。

これでは、出版のハードルが下がった今の時代においても、「出版したからって、なに?」という状況は変えることができません。幸い私のケースでお話しすれば、自販していた電子書籍をAmazon Kindleを通じて出版した1冊目から、本業の大きな影響を与えることができました。

出版事業を立ち上げることになったのも、この成功があったからです。しかし、いつの頃からか、いいえ、調査を続ければ続けるほど自分が結果を出せた理由がどこにあるのか、既存の商業出版で行われる編集や校正・校閲となにが違うのかがわからなくなってしまったのです。

このことが、1から既存の編集や校正・校閲のルールを学び、結果を出すことができた拙著で行った編集や校正・校閲方法との違いを探る研究を始めました。

ジャーナリストと共に行った著者インタビュー

 ある出版案件に際して、元テレビリポーターでありジャーナリストでもある友人の協力得て、著者へのインタビューを実施した時のことです。この出版案件というのは、著者となる人物をインタビューし私の方で原稿を書き上げ、出版物を世に出すというもので、著者はインタビューに応えるだけで本が出せるという方法です。通常の商業出版(直接オファー型)では、よく採用されている出版方式です(芸能人や著名人の著作物で採用される方法)。

いわゆる、ゴーストライターに私がなり本を作るという方法なのですが、それまでホームページの作成やホームページに掲載する原稿を代筆するためのヒアリングやインタビューの経験はありましたが、出版物に向けた取材やインタビューはこの時が初めてだったので、インタビュー経験が豊富な友人に協力を依頼したわけです。

 しかし、初回のインタビューを終了した後に行ったこの友人との打ち合わせで、通常のインタビューと私が目指す新しい出版のカタチで必要とされるインタビューの違いがはっきりと見えてきました。

この友人は今でもジャーナリストとして活躍している人物で、様々な権威者などにインタビューを行ったり取材を行っているベテランインタビュアーです。しかし、この友人と打ち合わせていた時にそもそもの取材の趣旨が違うと教えていただきました。

 通常ジャーナリストが取材を行う際には、掲載する雑誌や放送されるテレビやラジオなどの趣旨に合わせて権威者から言葉を引き出します。それをジャーナリストとしての見解の裏付けとして、その権威者の発言を引用します。

出版の新しいカタチに必要なのは、著者が普段の状況では言葉にならない思いを引き出し具体化できていない経験則を読者にわかりやすく伝えること。加えて、それを裏付ける権威者の発言や研究論文などのデータを集めることです。著者自身も確かなソース元に触れた経験はあるものの、そのソースを突き止めることができないということは少なくありません。

これらを引き出し文章としてまとめることで、本業に良い影響を与えられる営業ツール(出版物)にすることなのです。

取材の目的は、インタビュアーに必要な情報を引き出すことではなく、インタビュイー(インタビューされる人)の思いを引き出したり、過去の記憶を呼び起こさせて、その「ソース」にたどり着くためのきっかけをつかむことなのです。

結果、初回インタビューで撮影した動画は、このことを明確にすることに関しては大いに役立ちましたが、原稿の執筆にはほとんど役に立ちませんでした。その後3、4回の取材を行い先日最終取材を終えましたが、2回目以降の取材は結局私単独で行うことになりました。

商業出版とも自費出版とも違う出版法とは

 このエントリーで「商業出版とは」ということや「自費出版とは」については触れませんが、今回始めた出版事業は従来の出版とは、まったく異なるものということがはっきりしました。第一、本を売るために出版されるのが、従来からある商業出版ですし、自費出版です。

自費出版の一部には「カタチを残す」という意味合いもあるようですが、私たちが手がけている出版は、本が売れることを目的としていません。

今のところ書店には並びません(今後書店配本も視野に入れ準備を進めています)もちろん、Amazonにリリースしていますので、本が売れれば著者に印税も発生します。しかし、商業出版や自費出版に見られるような「重版」や「絶版」という概念が存在しません。

その理由は、電子書籍というフォーマットとPODといった受注生産性の紙本出版を行なっていますので、重版もなければ絶版もないわけです。私はこれを「未来営業使うことができる集客商品」と呼んだり「永遠に使える営業ツール」と呼んでいます。

 確かに一部の電子書籍コンサルタントが電子書籍を出版して不労所得を得よう!先行者利益が云々といってはいるようですが、これもあくまでも「売るための本」を作るということが前提となっており、旧態依然な出版に対する考え方が残っているため、このような考え方の下、電子書籍を自力出版しても玉石混淆の中に紛れる一冊となってしまうのが現実のようです。

出版のハードルが下がれば、新しい出版のカタチが生まれて然りだという発想で、現在の状況を顧みるとこれらの旧態依然な考え方を払拭しながら、出版の持つ多大なメリットを引き出す方法はないのか…と考えていった結果、自販していた電子書籍をAmazon Kindleにリリースして得られた成果の成功理由を突き止めることができたわけなのです。

出版のハードルが下がった利点を最大限に生かすために

 私が出版を通じて強く感じたことは、現代の出版はインターネットとの親和性が非常に高く、そしてインターネットの外やオフラインとの親和性も非常に強いということです。従来の紙本には重版によるブランディング効果もありましたが、これは出版社の努力と著者の販促力に大きく依存していました。この2つに依存する以上、売らなければならない商品が増えただけだと私は感じていました。無駄に売らなければならない商品を増やすのなら、既存商品の販促にその労力を注ぎ込むべきだと考えたわけです。

売らなければならないと感じるのは、在庫を保有するからです。在庫を保有するために投資を行っているので、その投資回収が必要になるので売らなければなりません。しかし、その投資目的が「在庫を作ること以外」に注がれれば、投資の目的自体を変更すればどうなるか…出版の目的自体を変えればどうなるか…。この2つを実現するために2016年は取り組んできました。

そして、2017年に「出版の新しいカタチ」を実現するフォーマットをスタートさせます。この出版を新たな視点で捉えるために行った調査とその結果をまとめたのが、この報告書です。

「変化の年」と言われる2017年に向けて、新しい出版のカタチにご興味を持ってくださった人は、今すぐ下記をご確認ください。

出版で成功するための報告レポート

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堺ブレイザーズ(旧新日本製鐵バレーボールチーム)を引退後、様々な職業経験を積んだのち2010年に起業。ネット集客サポートのほか、ホームページの自社作成&自社運営の指導(企業内WEB対策チームの養成)を行う。この公式ブログでは、WEB活用だけでなくマネジメントや働き方改革、選挙と政治など様々なジャンルの情報発信を行っている。2018年9月から自ら働き方改革を始め、派遣の港湾労働者として現場の働き方改革の体験を始めている。 10数冊の著書があり、自らも出版事業を始め"WEBと出版をつなぐ新たなカタチ"を導入したコンテンツ・マーケティングを提供している。

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