
新年度が近くなると公的融資や助成金なんかの話題が賑やかになってきますよね。
先日報道された日銀のマイナス金利。
現実的な、金融取引において金利がマイナスになる事はないそうですが、瞬間的にこういったことが起こるそうです。
なにせ、金利がマイナスということは、借入した額より返す額の方が低くなるという事ですから、そんな恐ろしい事が実際の金融取引で行われれば「貸し倒れ」になるわけです。
ただ、これが国だと、法人貸し付けをマイナス金利で始めたとしても、その先で得られる法人税でこのマイナスを補ってプラスにできるのなら、価値はあると言えるでしょう。
実際、一般企業が受ける融資の金利がマイナスというものは、ないでしょうが、そういった政策で、国内企業が元気になって、技術革新が起こって、お給料が上がれば、本当に嬉しいですよね。
ただ、ここで必要になってくるのが、お役人相手のプレゼンです。
お役人のみならず、数年前に私が行っているビジネスに興味をお持ちいただいた方から、会社を説得するための稟議書を上げたいので「事業計画」を作ってくれと言われた経験があります。
正直、興味があるのなら、あなたが会社を説得すれば?と、私にはクライアントへのサポートで事業計画を作っているほど暇じゃない!とお断りさせていただいた事があります。
それから数年…いくつものご縁が重なり「お役人」に提出する資料の作成をする事になりました。
そして、そこには大きな気付きがあったんです。
役人 vs 見込み客
あなたはきっと、これまでに「見込み客」に対して、プレゼン資料を作ったりセールスコピーを作成したりした経験があると思います。
この場合は、見込み客の潜在欲求だったり健在欲求を刺激するために統計データを作ったり、既存顧客の成功体験を物語として掲載したりしてきた事でしょう。
でも、今ひとつ効果が見込めなかった…
こんな経験ってありませんか?
その理由のひとつに「業界ボケ」というものがあります。
簡単に言うと、この「業界ボケ」というのは、一般認識との乖離というものなのですが、その業界にどっぷり浸かっていると、業界の常識は一般常識のように感じてしまう事が増えてきます。
このため、難しい言葉が残っていたり、一般のエンドユーザーには耳馴染みのない言葉がそのまま使われてしまって、違和感を残すためにセールスコピーの訴求力を落としてしまう事があるわけです。
この問題を克服するのに「お役人の指摘」は、非常に勉強になります。
なにせ、お役人は業務上、基本的にあなたの商品やサービスに興味がありません。
もちろん、私のやっているビジネスなんかは、まったく興味がありませんし、「ITは分かりにくい」とド直球で分厚い壁を押し付けてきます。
そのためお役人に提出する資料には、統計データや市場リサーチのデータを要求される事が多いわけです。
しかし、リサーチを行いたいと思っても、リサーチを実施するためには数十万円から200万円程度が必要で、リサーチ期間も2〜3ヶ月ほど必要になってしまいます。
数年前まで私はこのリサーチ事業を行っていたので、その頃なら、全く問題なく、こういったプレゼン資料に必要な統計データを数日で集める事ができましたが、今はこのリサーチ事業はやっていませんので、それもかないません。
(▶︎私が、リサーチ事業を辞めた理由)
リサーチが取れない場合の代替え策
今回準備している資料へ掲載する統計データをインターネットで探しても、なかなか見つける事ができませんでした。
リサーチを依頼するにも時間がなさ過ぎる…
私がまだリサーチ事業を行っていた時に以前お世話になっていた会社にリサーチの依頼を出そうとも考えたのですが、そもそも、資料で解説するサービス自体がまだまだ黎明期だったり、そのサービを推し進めようとしている、大手とは全く違うコンセプトとアプローチで、行うものですので、見込み客層であったとしても、このモデルを聞くまでは潜在欲求として持っていたとしても、その階層は非常に深く、ほとんど忘れているか、諦めている…もしくは一般的な代替え案で妥協しテストを試みようとしている程度。
そんなベネフィットを持ったサービスに対して、リサーチを行ったところで、まともなデータは取得できません。
もちろん、アンケートの設問設計を緻密なものにし、高度な解析を実施すれば、裏付けとなる統計データを作り上げる事はできるでしょうが、そこには統計学的な論拠を示すだけのデータが必要になり、このアンケートの企画を立てるだけでも、数ヶ月が必要になり、それだけのデータを集まるのにも、莫大な費用がかかると経験的に感じました。
そこで、思いついた代替え作がこちらです。
潜在顧客へのヒアリングデータ
もともと、今回スタートさせるサービスというのは、クライアントや日頃からお世話になっている方々との雑談から生まれました。
ここには、様々なジャンルの業界や業種の方々がいらっしゃり、そういった多ジャンルから、同じような体験談や失敗談、そして潜在欲求を見つける事ができたわけなのです。
そこで、私が実験台となり、その成功可能性と問題点、そして改善点を探りひとつのサービスとしてカタチにする事ができました。
無関心なお役人の欲求を駆り立てるには
見込み客ターゲット層というのは、言うまでもなく、あなたの商品やサービスへの欲求を持っている方を想定する事でしょう。
欲求のみならず必要性も訴求する事でしょうが、お役人には、直接的なそんな感情を持ちません。
繰り返しになりますが、そこで必要になってくるのが、公的データや統計データなのですが、これも準備ができない…
そうなれば、方法はひとつ。
市場をイメージさせる。
それも「一般認識」と関連付けを行いながら。
統計データや公的資料に訴求力や影響力があるし理由は、たとえ、それが読者認識とかけ離れたものであっても、それが「一般論」だと感じる事ができ「認識の是正」が、これらの数字によって強制的にシフトされるからなんです。(これだけではありませんが)
その「数字」が準備できないのなら、まずは(1)読者認識にアプローチするために、複数の業界やサービスジャンルの事例を掲載します。そして(2)そのそれぞれの事例の中で【共通項】を指摘し、(3)その改善策として自社サービスを提示する。
この流れを取る事で、全く認知されていなかったサービスを、(1)で掲載したいくつもの業界の中から、読者自身とマッチした事例からサービスの身近さを感じていただき、多ジャンルでも(2)で提示した通りの【共通項】から、市場規模を想像する事となり、「私の知らなかった「一般的な」○○」という感覚が芽生えます。
無関心なお役人の欲求を刺激出来れば、見込み客には必ず届く
そもそも、お役人はあなたの商品やサービス、私のサービスが直接的な役人向けでない限り誰一人として興味を持ちませんし、その業界特有の専門用語や慣習なんて、全く知りません。
こんな方々に、あなたが訴求したいことをプレゼン資料で理解していただく事が出来れば、その内容を「難しい」と感じる見込み客はいなくなるでしょうし、違和感を残さずセールスコピーを読み進めてくれる事ができるでしょう。
もし、あなたが、今後、新商品をリリースしたい!といった状況にあった場合には、一度、お役人を口説き落とすプレゼン資料を作ってみてください。
見込み顧客に伝わるセールスコピーが書けるようになると同時に、もしかすると資金までも確保できるようになるかもしれませんよ!
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