
SUOとは、「Search user optimization」の頭文字をとった略称で、「検索ユーザー最適化」を現します。
私がこの概念を本コラムにまとめる前に、既出の概念が存在するかどうかを調べたのですが、「User search optimization」という記述を、アメリカにある435 Digital クリスティ・グラント氏の2012年11月13日のコラム内で見つける事が出来ました。
参照サイトはこちら:(下記記事は削除されたようですので、リンクにはなっておりません)
http://www.435digital.com/blog/2012/11/13/ses-2012-site-architecture-user-search-optimization/
訳すと「ユーザーの検索行動に、コンテンツを最適化させる」という意味合いになります。
私があえて、クリスティ・グラント氏の「User search optimization」という言葉を使わず、あえて「検索ユーザー(Search user)」といった造語の固定名詞を用いたには、次のような理由があります。
基本的な意味合いは、同氏と同様、検索エンジンというシステムにあわせたコンテンツ作成ではなく、検索エンジン運営会社(特にGoogle)が、その開発の対象としている「ユーザー」の「検索」及び検索から始まる閲覧導線を考慮した取り組みを行なう事こそ、SEOに繋がるということです。
しかし、2012年11月から、2年4ヶ月ほど経過した、昨今の検索行動とネットユーザー(特にスマホユーザーの増加)、ネット集客とリアル集客の融合といった視点で捉えると、「ユーザーの検索行動」といった非常に漠然とした対象に最適化させる事には、かなりの無理があると考え、更に絞ったターゲッティングを行い、自社のサイトを検索するユーザーまでも戦略的に最適化してしまい、検索から顧客化までの道のりを短縮してしまおうというのが、今回お伝えする「SUO」(Search user optimization)「検索ユーザー最適化」という考えです。
そんな大胆な事が、実際に出来るのか!
また、なぜ、そんな事が出来ると言い切れるのか!と疑問をもたれる方もいらっしゃる事だと思います。
それでは、順を追って解説していきたいと思います。
SUOとスマートフォン
スマートフォンの国内シェア率は、さまざまな統計を見てもiPhoneが約50%を占め、Android(Google)のシャアが、その残りのほとんどを占めるという状態になっています。
今後、国内シャアは、AndroidがiPhoneを上回るのでは?!という見解もあるほどです。
さて、これが何を意味しているのか。
それは、パーソナライズ検索です。
パーソナライズ検索とは、個人にカスタマイズされた検索結果を返す検索アルゴリズムです。
これに対して、一般的なSEO会社が対象としているのが「自然検索」と言われるものです。
言い換えれば、Android市場では、すでに自然検索は淘汰されていく方向にあり、既に約半数のスマホユーザーは、Googleのパーソナライズ検索の下、検索を行なっているというわけなのです。
パーソナライズ検索とは、検索履歴や閲覧履歴などのインターネット行動をトラッキングし、そのユーザーが好むであろう検索結果を表示するものですので、現在のSEO事情では「自然検索」で、特定のキーワードで上位表示を狙うと言ったSEOだけではなく、パーソナライズ検索を働かせる、SEOも視野にいれ施策を行なっていく事が必要不可欠となっているというわけなのです。
検索エンジンに最適化させる視点が招いた落とし穴
SEOよりもSUOを推奨する理由は他にもあります。
それは、従来通りの検索エンジンに最適化させるSEO施策では、あなたもご存知の通り、スパム施策を取り入れてしまうリスクがあるからです。
中には、「今はスパムにならないが…」「過去スパムではなかったが…」と言ったようなSEO施策は多々あり、特に近年で言えばリンク対策に関しては、未だに不明瞭な点が多く、ひとつ掛け違えれば、その施策に投じたコストは水泡に帰すどころか、マイナスにさえ働いてしまいます。
これが、検索エンジンという「システム」を対象としたSEOの落とし穴です。
それにひきかえ、SUO(Search user optimization)は、検索ユーザー、すなわち顧客又は見込み顧客を対象としていますので、システムに影響するかどうかへの優先度は下がります。
リンク施策に関しても、検索システムを意識した場合は、その数やリンクの仕方を意識するでしょうが、リンクをクリックするユーザーの事を考えれば、クリックしたくなるようなコンテンツからのみリンクを送るでしょうし、リンクテキストもそのように工夫するでしょう。
リンクもとも閲覧されなければ、そのリンクはクリックされませんので、無駄なサテライトサイトや内容が関連しない情報からリンクを発する事もなくなるでしょう。
プッシュ型ネット集客とSUO
基本的なネット集客をSEO主体で考えれば、この施策は「プル型」となります。
単純に言えば、検索され、自社サイトへのリンクをクリックされるのを待っているわけですので、プル型の集客です。
それにひきかえ、SUOはプッシュ型のネット集客を可能になせます。
御社サイトへの導線となるキーワードでの検索を促す事が出来るようになるわけです。
ネット集客には、ネット『で』集客する方法とネット『に』集客する方法の2通りがあり、この双方を取り入れる事で、あなたのホームページがもたらす成果を飛躍的に向上させる事が出来ます。
そして、その全貌を公開したのが、この書籍です。
これは、私がこれまで100業種以上の企業ホームページを改善してきたSUOに関してまとめたもので、現在、クライアント先でのコンサル教材としても使用しているものです。
3部構成となっており、それぞれ「ネットとリアル業務の最適化」「インターネット戦略」「実戦に向けた具体的ガイドライン」と言った内容になっており、ノウハウ書というよりも実践書と言った形で構成しています、詳しくは下記ボタンをクリックした先のページ下部3分の2くらいの位置にある、目次からその内容の一部をご確認ください。
【2017年追記】
現在この書籍は改定され、新たな書籍内に統合されました。それが『改定増補版:小さなさいちの儲かる秘訣、大きなサイトが掘る墓穴』です。この書籍の原稿をメルマガ読者限定で特別にプレゼントしています。詳しくは下記のページからご確認ください。
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