大手通販ポータルに喰われる中規模ECサイトの活路

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ECサイトの復活の鍵は商店街にある

SEO業界ニュースから見るネット集客の動きという記事で、Googleアップデートに左右される「お客様思考」を指摘したが、ここでは、同じく、某社団法人Eコマース協会の指摘がいかに浮世離れしており非現実的であるのかを指摘するとともに、これまで実際に大手通販ポータルに餌を与えながらも、自社ECサイトの売上を伸ばし続けている戦略をご紹介しましょう。

大手通販ポータルの動きは「リアル」を後追いしている

「どうやら」と言うより「遂に」と言った方が適切かもしれないが、Amazonも自社販売に乗り出したようだ。

Amazonには、同一商品がさまざまな価格で販売されているのは、周知のことだろう。

いわゆる「販売代理店」が「メーカー」商品を売っているために、それぞれの都合で価格が異なるわけだ。

Amazonは価格.comのように価格帯別で商品を表示させない。

どのように商品を表示させるかと言うと「売れている商品」を優先的に表示させている。

まぁ、このようなことから書籍などでは特に「Amazonキャンペーン」を赤字覚悟でやることも多い(書籍の場合は他にも理由はあるが・・・)

話を雑貨や食品などに戻そう。

多くの商品で販売代理店がAmazonを使って販売を行なっているわけだが、その販売代理店の1つとしてAmazonが名乗りを上げてきたというわけだ。

最低価格で、しかもポイントを付けて販売する上に、商品を表示させるアルゴリズムは、自社サイト上な訳だから、Amazonの思うままだ。

そのため、Amazonに出展している販売店の売上が下がってきていると言う。

Amazonが採用している「1商品1カート」という仕組みが、販売者を悩ます原因となっていると言われているようだが、これに対しては何も対応策を提示せずに、Amazonに改善を期待したいなどと、正に神頼み的な発言をはずかしげもなく掲載している。

何も大手通販ポータルが出店企業を差し置き、自販に乗り出す例はAmazonだけではないし、何もネット上の出来事だけではない。

常に後発組のポータル大手は、一定時期、小売業の販売を助けつつ最終的には、その収益を根こそぎ持っていく大胆な展開をしていく

大手通販ポータルは、ショッピングモールやセブンイレブンに良く似ている

これは、ちょうど町の商店街が巨大ショッピングモールにその座を奪われたことにも似ている。

全貌に関して、私は調査会社でもなんでもないので知り得ないが、全国展開しているポイントカードの隆盛とショッピングモールが乱立した時期が、おもしろいように繋がる。このポイントカードサービスは、今やどこでも使え、そのデータはクレジットカード会社とも連携し、マーケティングに活かされている。

もちろん、これらのマーケティングデータを購入できるのは、潤沢な資金がある企業で、そのデータを活かせるのもデータに強いスペシャリストである。

彼らは、「顧客への応対」でサービスを展開するのではなく「確率論」でビジネスを展開する。

Amazonは、ネット上のあらゆる媒体で宣伝してくるが、あくまでもその指針には「数字」しか見ていない。

Amazonのネット広告も、SNSの投稿も見れば判る通り、人間味がないと言うか、非常に「あっさり」している。

実に「無味乾燥」としている。

もちろん、私達中小のECサイト運営者としては、Amazonに勝てる資金力があるわけでもないし、Amazon内でAmazonに立ち向かおうとしても、先細りは火を見るよりも明らかだ。

だったら、どうするか!

Amazonを初めとする大手通販ポータルへの依存を辞めることだ。

楽天もそうだし、Yahoo!ショッピングも同じ、大手通販ポータルは、あなたの代わりに売ってくれるサービスではない、将来的に「売れる商品」と「売れるデータ」を集めるために、一時的に手を差しのべているに過ぎない。

そう、町の商店街に「全国で使えるポイントサービス」を導入して、まずは、地元のお店を使い、顧客にも「ポイント」で喜んでもらいながら、データを集める。

準備が整えば、「ドンッ」

町の商店街はガラガラガラ〜っとシャッターを降ろすしかない・・・。

しかし、諦めることはない。

なぜなら、昨今、町の商店街が息を吹き返している事例は数多ある。

彼らが何をやったのかと言えば、大手が差しのべる「甘い汁」にすがることなく、自分たちができる最大限のことにフォーカスし、顧客を呼び戻したわけだ。

自社が運営するECサイトに直接アクセスを呼び込むためには、SEOやリスティング広告が必要かもしれないし、紙の広告が必要かもしれない。この他にもSNSの利用が有効かもしれない。

どの戦略をとったとしても、Amazonの持つテクニックには遠く及ばないと尻込みしてしまうだろう。

しかし、ちょっと落ち着いてこれらの見て欲しい。

例えば、あなたが取り扱う商品名で検索して、その結果のページに1ページ目にAmazonのコンテンツは、いくつ表示されているだろう。

同じように、Amazonの広告はいくつ掲載される?

Facebookを例にとれば、SNSでもあなたはAmazonの投稿や広告を1日に何回見ますか?

おそらく片手で足りるでしょう。

SEOや上位表示にしても、Amazonやその他強力なSEOを行なっているECサイトに今更、その分野で勝てるわけがないと考えたくなる気持ちもよく判ります。

しかし、あなたの商品は、それら強豪が名を連ねる「人気キーワード」上にしか、訴求ポイントがないのだろうか。

顧客はそんな単純な悩みしか、抱えていないのだろうか・・・。

決してそんなことはない。

そしてGoogleの、そんな言葉にならないインターネット・ユーザーの悩みや苦悩を適切に改善できるパートナーを提示できるように、日々改善を行なっている。

このGoogleの指針に沿うことは、そんなに難しいことではない。

簡単に言えば、「あなたの日常」を発信するだけで充分なのである。

もちろん、「あなたの日常」といっても、趣味や食べたものではなく、ビジネス上においてのあなたの日常をホームページやSNSを通じて発信するのです。

なぜ、そのような「簡単なことで」ホームページの売上が改善できるのか・・・

そんな「簡単なことなら既に多くの企業が取り入れている」はずで、後発組は勝てるはずもないだろうと思われるかもしれないが、実はネットはそれほど整備された空間ではない。

Googleが、私にも、そして「あなたにも」唯一勝てない部分がある。

それが「リアル」なのだ。

私が「リアル」という言葉を使うとき、そこには「現実世界」という意味での「リアル」と「今、正に起こっていること」という意味での「リアル(真実)」という意味を含めています。

ビジネスを「数字」頼りで進める事業者を、私は「拝金主義的理想主義者」とも呼んでいる。

なぜなら、彼らは「いかにして儲かるか」しか考えてあらず「こうすれば儲かるだろう」という理想を追い求めるテストばかりに熱中しているので、こう呼ぶわけだ。

もちろん、ネットを使ったり広告を使うなら、そのメッセージが顧客に適切に届いているかをテストする必要はあるが、これはあくまでも「顧客にメッセージが届いた」ということを「売上」という数字で見るだけで、主眼は、「顧客」に向いています。

では、具体的にはどうすれば良いのか!

残念ながら、それをコラムでひとつひとつ説明するには難し過ぎます。

なぜなら、具体的な話は、具体的になればなるほど汎用性が削がれてしまうからです。

しかし、同じ具体的な話でも、背景や舞台裏などの詳細まで明かせば、転用する時の「変換ポイント」を見つけることも可能になります。

そういった事例の背景や舞台裏をいくつもの事例とともに紹介したのが、この電子書籍です。

コンテンツ・マーケティング

この本を読めば、きっと今後あなたが「通称:Webコンサル」の話に惑わされることは無くなるでしょう。

それでは、今回取り上げた『浮世離れしたECコンサルの身勝手だがもっともらしいニュース』の中から2つ目までをご紹介しましたので、次のコラムで、一番もっともらしいが現実味が全くない、それでいて影響力が大きいという厄介な記事を次のコラムでお伝えしましょう。

この記事の続きはこちらマーケット・インか、プロダクト・アウトか