
レスポンシブWebデザインでのホームページ作成依頼やご相談が増えて久しいですが、過去数件、私はレスポンシブWebデザインでのホームページ作成や改修依頼をお断りさせていただいたことがあります。
その理由は、レスポンシブWebデザインでのデメリットが顕著に出てしまう内容だったからに他なりません。
レスポンシブWebデザインという内容で現在一般的に浸透している仕様は「自動的にスマートフォンに最適化されたレイアウトを表示する」といったところだけのようですが、実は専門サイトの記事「 レスポンシブWebデザインとは一体なんなのか | 3つの重要ポイント 」でもご紹介していますが、レスポンシブWebデザインを採用したばかりにマイナス効果ばかり出してしまうということも少なくありません。
仕様や技術的なことに関しては、先の専門サイト記事を参考頂くとして、ここでは「 ネット集客とSEO効果を底上げするレスポンシブWebデザイン 」という視点で、その詳細をご紹介していきたいと思います。
まず1点目は、スマートフォンを意識した文章量、コンテンツ・ボリュームとなるとSEOや上位表示対策で言うところのテキスト量やキーワード出現率という点で充分なボリュームを確保しにくくなるというデメリットが生まれます。
パソコンの画面で読む長い文章と、スマートフォンで読む文章の平均は異なるともいわれ、それなりの文章量を読ませるためには、スクロール・フックなどの工夫が必要です。(*「スクロールフック」に関しては、コチラの記事を参照ください⇒ 最速SEOのコツ)
SEOで言うところのキーワード出現率と行ったSEO内部要素を意識したコンテンツ作成や内部リンク構造を意識したコンテンツ作成作業はSEOに精通した制作会社に依頼する必要があり、これらは原稿を提供した場合で1万円程度が相場となっているようです。
しかし、現実にはレスポンシブWebデザインの効果を最大限に発揮しようとすれば、ここに文章レイアウトスキルが必要となり、Webコーディング、SEO、文章デザインの3スキルを兼ね揃えている制作会社はほとんど見つけることができないでしょうし、ホームページの更新運営コストを考えると非常に現実離れした話になってしまいます。
何故なら、内部要素を最適化したページ追加に1万円程度必要となり、さらにそこに文章デザインが加わり、各端末ごとのレイアウトチェックの手間も増えますので、おそらく相場は倍以上になるでしょう。
そこで、レスポンシブWebデザインを最大限に活かすために用いるホームページ運営法と優先させるSEO要素というものが従来それからスイッチさせる必要が出てきます。
それを可能にするのが、SEOスキルを学び、社内でホームページを運営するインハウスSEOという取り組みです。
スマートフォンで通読するに苦痛ではない文章量やスクロール・フックというテクニックを学び、キーワード出現率を意識した1ページ1ページのSEOではなく、1ページのテキストボリュームは少なくても滞在時間やページビュー数などを的確に獲得する。加えて社内運営の利点として上げられる更新頻度の高さを活かしたSEOへとシフトすることでレスポンシブWebデザインのメリットを最大限に引き出すことが可能になります。
また、制作会社や外注記事代行会社に依頼した場合はシステム任せとなり何とも味気ないFacebookやTwitterとの連携が、【記事の更新+SNSへの投稿】という一連の業務に組み込んでしまうことで生きた投稿となり反応率も引き上げることに繋がります。
TwitterやFacebookなどに掲載したリンクにはリンクパワーが無いとも言われますが、SNSに掲載したリンクしたホームページへのアクセスには「ソーシャルシグナル」という優良コンテンツとしての評価にプラスとなる要素が付加されていると言われています。
もちろん、優良コンテンツとは上位表示に影響する検索エンジンの評価のことですので、単純なアクセス数増加だけではなくソーシャルメディアからのアクセスを稼ぐという点では、SNSと相性の良いスマートフォンに最適かさせるレスポンシブWebデザインのホームページは、逆にSNSとの連携を図るのなら取り入れない選択肢はないと言えるほどの取り組みだと言えるでしょう。
自社で記事の追加更新を行なうためには、HTMLやCSSのスキルを持ち合わせたスタッフを確保する方法とブログシステムを導入するという2通りがあります。
ブログシステムといっても高価なシステムを購入する必要はありません。
私も、このホームページでも採用していますがWordPressという無料のブログシステムを簡単に利用することができます。このWordPressを無料で利用するためには、レンタルサーバーの契約とドメインの管理を自社でする必要があります。
どこのレンタルサーバーが良いのか、ドメインはどこでどうやって取得すれば良いのだろうと行ったことは、これらの保守管理だけで管理会社に毎月5,000円も1万円も払う労力から考えれば、あくびが出るほど簡単です。
「レンタルサーバーオススメ」や「ドメインの取り方」で検索すれば良いだけです。
メジャーなところで言うと、
- ロリポップ:ちかっぱプラン
- さくらサーバー(複数HP運営なら不向き)
- NTT系
- KDD系
などが安心で使い勝手の良いサーバーと言えるでしょう。その中から電話サポートや復旧サポートなどのサポートの手厚さを必要に応じて選択すれば良いだけです。
ドメインもそこでそのまま取れますし、電話応対サポートを受けながらドメインを取得してサーバーのレンタルを契約することも可能なところもあります。一番早いのは、電話の繋がるところで「ドメインの取得とサーバーのレンタル、WordPressの導入をしたいのですが…」と問い合わせするのがベストでしょう。
これで、通常の相場と言われるホームページの保守管理費用(月額概ね1万円弱)と毎月1ページ追加したとして50万円程度は経費の削減に繋がることでしょう。
毎月1ページ追加したところで優良サイトへの評価に繋がると言われている「更新頻度」に関しては、ほとんどプラスに働くことはないでしょうから、自己満足のページ追加コストと言え、それ以上に上位表示を狙うのならプラスアルファーとしてのSEO外注費用が必要となってきます。
もちろん、SEO外注費用というのはリンク対策費用ですので、生半可な業者に依頼すれば、リンク効果はプラスどころかマイナスに働かないとも限らないでしょう。
さて、年間約50万円の経費削減を実現した上に、社内で記事の追加更新ができるようなシステムを手に入れ、ホームページの自社運営ができるようになるとすれば、記事の更新頻度はどこまでペースアップできることでしょう。記事の原稿を業者やSOHOに依頼し、原稿を元に自社の業務内容にマッチングさせながら記事の追加を行なうと行ったハイブリットな方法を採用すれば、毎日記事を追加することも不可能ではないでしょう。
社内スタッフにローテーションで記事を書かせるという方法もあるでしょう。
ホームページの更新頻度は直接的なクローラー(検索エンジンロボット)への影響はないという見解もあるようですが、担当スタッフが記事を書き、記事の更新のお知らせにコメントを付けてFacebookやTwitterに投稿することで、御社のお客様やファン、スタッフのお友達によりアクセスが生まれ、ソーシャルシグナルが発生するでしょうし、3ヶ月間だけでも毎日記事を追加し続けるだけで、御社のホームページは100ページを超えるボリュームに成長します。
このホームページで209ページが検索エンジンに認識されており、毎月約100のキーワードで検索されアクセスされています。また、別のホームページで本日現在88ページを検索エンジンが認識しているサイトでは、450キーワード、64ページのホームページで1871キーワードでアクセスされています。
どれもWordPressを使ったレスポンシブWebデザインのホームページで、このアクセスキーワード数はそのままアクセス数に比例します。
もちろん、選択するキーワードやホームページで取り扱うサービスや商品と関連するキーワードによって、大量のアクセスワードが発生し多くのアクセスが必要なケースと、そうでないケースがありますがサイトボリューム(検索エンジンが認識するページ数)は検索順位の安定に繋がっていると私は感じています。
このように、ホームページをレスポンシブWebデザインに変更するのなら、SNSとの連携はもちろん、ブログシステムを組み込み自社運営に切り替えることで持ち出しコストを削減し更新頻度を上げる。そうすることで検索エンジンにとっても好まれるホームページとなり検索上位表示も実現できることでしょう。
更に言えば、削減できたコストと底上げできたSEO効果によって生み出された収益を元に広告を投じることで、検索エンジンのさじ加減や気まぐれ、時のはバグで左右されてしまう検索順位頼みのアクセスだけではなく、集客を安定、テコ入れできるようになるというわけです。
このような理由から、私はレスポンシブWebデザインを安直に扱うのではなく、インハウスSEOが可能なのか、SNSは利用可能な業態なのかなどをヒアリングしレスポンシブWebデザインの持つ力を最大限に発揮できる仕様にカスタマイズさせていただき、制作やコンサルティングをお受けするようにしています。
レスポンシブWebデザインやインハウスSEOに関するお問い合せやご相談はお気軽にお申し付けください。
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