シンプルな相乗効果の実態

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先日、相対する質問をいただきました。ひとつは「松村さんの提案は『シンプルだ』と、聞いていましたが、意外と複雑なのですね。もっとシンプルにできませんか?」というもの。そして、次の日また別の経営者が発した質問は「そんなシンプルな戦術じゃ、得られる結果も少ないのではないか?」というものです。

私は、自分自身が行なっているビジネスでも、ご依頼者のビジネスをお手伝いする場合でも、「社内リソース(経営資産)」に応じて、最短で結果を得られる組み合わせをアイデアし、相乗効果と費用対効果にこだわり戦略を練り、戦術を実行するように心がけています。

それでは、今回2つの相対するご質問を踏まえ費用対効果や相乗効果、シンプルな戦術と複雑な施策について解説しまとめていきましょう。

ビジネスは掛け算「1×1」は「1」。「386×762」は…難しい。

相乗効果や費用対効果、シンプルな戦略や複雑な施策について話をするときには、いつもこの「算数」を使って解説させていただいています。

ビジネスが掛け算であることは言うまでもなく「シンプル」の究極は「1」です。私たちマーケターは「1」と言う数字を極度に嫌います。その理由は「1」に何を掛けても「1」だからです(「0」を描ける人はいないことでしょう。そして数字の中でももっとも複雑な数字が「0」です)。

掛け算を行なって結果が変わる最もシンプルな数字は「2」になります。単純な話ですが、費用対効果や相乗効果の向上が見え始めるのは、この「2×2」をビジネスに取り入れて初めて成果が向上し始めます。

しかし、通常のビジネスには、なかなかこの「2」は、存在しません。概念的な話ですが、多くの場合「37」や「137」と収まりの悪い数字に似た状況になっています。

従業員の数が増えたり、見込んでいる売上額や仕掛り中の見込み客の数や属性が増えると、この数字はどんどん大きくなり、ときには「奇数」になってしまいます。

「386×762」を暗算で解ける人は算数の優秀な人ですが、これがビジネスでできる人も優秀な人だと私は思います。このとき「暗算できる」ということは、ビジネスにおいて結果を出すことができると言うことです。

「386×762」の答えは294,232です。

私もさすがに暗算はできませんので電卓を使いましたが、「2×2」とは比べ物にならないほどの結果が出ますよね。しかし、この計算は複雑でした。数字自体の計算(算数)が複雑だったので、私は自分の「頭」に「電卓」を掛けて「算数の答え」を出したわけです。

同じ答えを出すためには、「そろばん」の経験がある人なら、暗算で行えたかもしれません。そろばんの経験がない人が思考の中で「筆算」をやっているのと比べ「そろばん」をイメージして計算しますので「思考法」は「1」ではなく「2」だったということです。

この計算を暗算で、しかも「思考内筆算」で答えを出そうとした場合は「1」に何も掛けていませんので、もっとも時間がかかり、もっとも少ない成果(この場合は「誤回答」)しか得られません。

電卓を使わずに「紙」と「鉛筆」を使うと「思考」×「紙」×「鉛筆」を使い、「2×
6」「2×8」「2×3」…と、合計で「シンプル」な掛け算を9回行なって、そのあと算数の中でもっともシンプルな「足し算」を行います。

電卓の場合は「思考」などはほとんど使わず「思考」の中でもシンプルな「数字の認知」を使って、問題の数字を確認し「電卓」に打ち込み最後に「=」ボタンを押しただけです。作業自体はシンプルですが「電卓」という複雑な機械を使っています。

この計算をするために「電卓」の複雑さを考慮した人は、まずいないことでしょう。

ここに、ビジネスで相乗効果を出せる人とそうでない人。複雑な物事をシンプルに整理し、相乗効果を着実に積み重ねることができる人とそうでない人の差が生じます。

ちなみに、「386×762」の

正しい答えは「294,232」ではなく「294,136」です。

ビジネスで「確かめ算」を行なっていますか?

先の計算で「386×762」の答えを「294,232」だと、疑わずにここまで読んだ人は、どのくらいいることでしょうか。

あなたは、どうでしたか?

実際に暗算をした人、電卓を弾いた人さまざまいることでしょう。中には「松村間違ってるぞ!」と、すでにこの記事を閉じて日常に戻った人もいるかもしれません。

最近はあまり耳にしなくなりましたが、私が子供の頃はこんなことをよく言って聞かされました。

「人の話は最後まで聞きなさい」
「人の話は、最後まで聞かないと、わからないよ」
と…

今回の記事では、冒頭でビジネスにおける「相乗効果」や「費用対効果」「シンプルな戦術」と「複雑な戦略」について、解説すると告げています。しかし、途中「算数」の話題が始まり、その答えが間違っていた場合「始めの提言」とは関係のないことが原因で、人は聞くのをやめ(読むのをやめ)て、しまうわけです。

これが「逆ハロー効果」といいます。

ハロー効果とは、例えば自分よりも地位も名誉も持ち合わせている人の発言は、自分が知らないことに対して「正しいだろう」と、勝手に判断する副次的間接的な影響力のことをハロー効果と言います。今回このハロー効果に「逆」をつけたのは、多くの場合この「ハロー効果」には、プラスの影響力を指して使われますので、今回は「算数を間違える人の解説は、解説自体が間違っているだろう」と、マイナスの効果を表しているので「逆ハロー効果」と、記載させていただきました。

話題が複雑になってきましたね。

はい!「386×762」の本当に正しい答えは
「294,232」でも「294,136」
でもなく
「294,132」
です。

そして、この段落のタイトルは「ビジネスで確かめ算を行なっていますか?」です。しかし、本文の中で「確かめ算」に関する内容は記載されていらず、タイトルと内容が異なるので、普段以上に本文の内容が「複雑」だと、感じているはずです。

さて、簡単な心理ゲームはここまでにして、本題に入ります。

確かめ算を行う前に、シンプルにする

「386×762」の答えが「294,232」でもなく「294,136」でもなく「294,132」だと、どれだけの人がいち早く気づき、この段落を読んでいることでしょうか。そして…

この2つの答えがどちらも間違っていると気づくのに、「386×762=294,232」と「386×762=294,136」では、どちらのほうが早く間違いだと気づくことができますか?

本当の正しい答えは「294,132」です。

この場合、下一桁で間違いかどうかを判断するのがもっとも手っ取り早い確認方法です。「386」と「762」の下一桁同士を計算すると「6×2」ですので、結果は「12」。この問題の場合、下一桁が「2」でない「294,136」は、すぐに間違いだと気づくことができます。

問題(ビジネスの場合は「課題」)が、複雑な場合、その課題をシンプルにするのにも時間がかかります。相乗効果を生むもっともシンプルな数字は「2」ですので、「386」と「762」を「2」に細分化すると結局「2」を193回掛けて、さらに381回掛けなければなりません。

物事をシンプルにすると「時間」が、掛かるわけです。

この時間を短縮するために「機械」を使ったり「プログラム」を使ったり「ロボット」を使うわけです。ただ、この「機械」や「プログラム」「ロボット」は「常に正しい」ことが、担保されていなければ、答えが間違ってしまいます。

いわゆる「文明の利器」は、常に正しいというハロー効果のもと、多くの人が日常を過ごしているわけです。これに加え、大人になれば「電卓への入力なんて間違わない」といった「思い込み」も含まれます。

今回の3桁同士の算数で、もっともビジネス的な思考で相乗効果や費用対効果を意識し、そして複雑な戦略の中からシンプルな戦術を生み出し着実に成果を伸ばすために必要な思考法は、紙と鉛筆を使った筆算的な思考経路です。「386」と「762」を「2」に細分化して「2×2×2×2×2…」を永遠に行うのではなく、まずは「386」の「6」と「762」の「2」を掛け、次に8と2を掛け…と、誤った計算をする確率を最小限にまで減らし、その計算の過程を「見える化」し、最後に算数の中でもっともシンプルな足し算を行う。この行程を踏まえることで、仮に間違っていた場合でも、その間違いを生み出したポイントを見つけることができるようになります。

そして、これを可能にしてくれている現在のビジネスツールがWEBなのです。

オートメーションほど恐ろしいものはない「過信」

ウェブやインターネット、システムやロボットの活用を「自動化」「オートメーション」だと持て囃す風潮が昨今絶えませんが、この「ウェブ」にしても「インターネット」にしても「システム」や「プログラム」「ロボット」にしても、誰がなぜ、「正確無比」と、言い切れることができるのでしょうか。

特に昨今、インターネット上にある情報を問題視できる人が増えてきましたが、その反面「最新のテクノロジー」には、ハロー効果よろしくで、過信する人が増えています。

そんな中にあって、ウェブは、ウェブ自体の誤りを見つけることを可能にします。

ウェブを使う上で土台となるのは「ウェブサイト」ですね。ウェブサイトを使ったビジネスの場合は、Googleアナリティクスなどのアクセス解析でデータを蓄積することができます。

そして、このデータこそ先の掛け算のように「2×2」も抽出できれば「386×762」も抽出できますし、それ以上に大きな数字も抽出できます。最終的には掛け算と割り算、そして引き算を加えた複雑な計算を抽出することもできます。

そして、ここでもっとも大きな問題があります。

それは、アクセス解析のデータが正確だという思い込みです。アクセス解析の数字の中には「リファラスパム」という「ノイズ」データが含まれています。この他にも細かな分析を行う際には利益や売上に直結しない(この「売上」でみるか「利益」で見るかでも異なる)データを排除しなければ、ビジネスに使える数字を抽出することはできません。

しかし、ここにも「段階」が、あります。ウェブをビジネスに活かす「段階」ですね。ここは社内リソースや経営資源に応じた段階を抑え、アクセス解析データ内にあるノイズをどこまで飲み込み、次の段階に進むのかを決定する必要があります。

成功事例を見たり聞いたり真似ても結果が出せない理由がここにあります。

現状を知り、目標との差異を把握し、活用できる数字だけを取り出して現場で実践する。その過程を記録し、ミスが生じたポイントや改善を加えられるポイントを後からでも見えるようにしていく。この流れと記録があってこそ、初めて相乗効果や費用対効果を改善していくことができるわけです。

両極な質問の答えは

今回冒頭でお伝えした通り、ある経営者からは「松村さんの提案は『シンプルだ』と、聞いていましたが、意外と複雑なのですね。もっとシンプルにできませんか?」と、言われ、ある経営者からはそんなシンプルな戦術じゃ、得られる結果も少ないのではないか?」と、言われました。この時、この2人の経営者にお話しした内容や提案した内容は、ほぼ同じものです。

「ほぼ同じもの」というのは、私の提案の中で「シンプル」な提案です。この「シンプルな提案」に対して、依頼者は「複雑だ」といったり「物足りない」と返してきます。ご提案を行う際にはヒヤリングは欠かせませんが、そんなに早急に依頼企業の社内リソースや経営資源を把握できることはありません。そのために「シンプルな提案」という「質問」を私は投げかけます。

私の中にあるこれまでのサポートデータの中から、依頼者の状況を分析し「シンプル」な「解」として「提案」という名の「質問」を行います。すると、依頼者からの返答を得ることができ、新たなデータを獲得する。そこから、そのデータに合わせて「個別な提案」を行い、各企業で実施していくわけです。

こうすることで、他者から見ると複雑ですが、当人たちにとってはシンプルな戦略が生まれるようになるのです。この裏を返せば「事例」に見られるものが複雑なら複雑なほど、それをシンプルに紐解くことで、あなたのビジネスに置き換えられるということです。

逆に「シンプルな成功事例」は、細分化できる要素も少ないために、汎用性に乏しいわけですね。

【後日談】
まぁ、このような流れで依頼者や相談者の別を問わず私はお話を進めていくわけですが、結局、その場では当人にとってもっともシンプルな「解」を出しますので、下世話な話「お金」には、ならないんです(笑)
ですが、その先で大きく二つに分かれます。シンプルな解とシンプルな思考から抜け出せなくなる人と、シンプルな思考と「解を」掛け合わせて、次に進もうという人。私は後者とだけお付き合いをしたいわけです。なぜなら、いつまでも「2×2」を繰り返したくないですからね。

「386×762」を暗算するリスクは犯しませんが「2×6」「2×8」「2×3」「6×6」「6×8」…と、進めていって最後に足す。ミスがあってもすぐに見直すことができ、この計算が「456,779,217×491,749,271」になったとしても、基本は同じ。と、発展感覚を持つパートナーとお仕事をするのが楽しいわけです。

もちろん「2×2」から始めることも大切ですよ!

そのために、私はリアル(オフライン)とウェブ(オンライン)を組み合わせ「ホームページと出版」を組み合わせることができるようになりました。そして、そんな結果から、全く門外漢の「ラジオ」といった、また参入も難しい「オンライン」媒体を使えるようになったわけです。詳しくはまたメールマガジンでお伝えします。

メルマガは毎週月曜日と木曜日に配信しています。次回の配信は5月25日の18時ごろです。

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